紫式部が伝える「人の御心地いと艶なり」へ

いつもご覧いただき誠にありがとうございます。
連日の雨も一休み、ここ東京は久しぶりの青空です。皆さまいかが週末をお過ごしでしょうか。

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ゆれ動く心

先日のブログ内で「ゆれ動く心=コップの中の泥水」と書きましたが、お客様からメールをいただき、『まさに自分の心がそんな状態でした・・・!』と。 かくいう私も、書きながら自分でも体感していたことなのでまさに自分の心を描写しているかのようでした。

心のあつかい方は、難しい・・・・。 

きっと・・・・これは私だけでなく、現代社会の中で感じる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。 時々店頭でもお客様のお声等を聞かせていただくと、「ここ最近、ただただ心が疲れる」等といったお声もあったりします。 その原因は、人によって実に様々・・。仕事、同僚、家族、恋人・・・等など。

 

お香が誘う至福のひと時

Yoga meditation at home. Relaxation concept with unrecognizable

そんな心をいつも救ってくれるもの・・・それは「お香」です。

家に帰って、お風呂入ってゆっくりする自分だけの特別の時間。その時は、部屋を少し暗くして、お香を焚きます。 いい香りが部屋にほんわか充満すると、そこは別世界に感じることも。

いい香りが充満しているので、自然と呼吸が深くなります。

スゥー~~~~~~~~~、ハ~~~~~~~~~

すると、さっきまで心の中にあった黒いモヤモヤが消えて・・・心が軽くります。 まるで自分が何で悩んでいたのかもわからなくなってしまうほど。

すると、自分の体の声、自分の声が聞こえてきます。『今日は体が疲れていたんだなぁ、早めに今日は寝よう』、『上司が言ってきたこと、あの時はなんで突然こういうこと言うのか意味わからなかったけど、今思うと上司が伝えたかったことはこういうことなのかな』、『昨日の夜は、彼氏に日常の不満しかぶつけていないような気がする・・・くだらない些細なことを愚痴ってしまって悪いことしたな。明日は元気な姿を見せてあげよう♪』などなど・・・。

そんな心の声などが聞こえ自分自身と向き合えるということは、自分の心も開放できているので、なんともいえない至福のひと時です。

 

いい香りで脳がリラックス

 
この至福のひと時に誘ってくれる「お香」は、一つに”いい香り”と自分で体感する自分の好きな香りであることがポイントとなります。

嗅覚をつかさとる鼻腔の奥には、においを感じる神経細胞があり、この細胞は直接大脳にはたらきかけ、そこからほかの感覚器官へと指令を伝達します。  そして、大脳生理学によると、好きな香りを吸い込むと、脳がリラックス時にみられるアルファ波が発する状態になるそうです。

 

悠々とした時を刻んでくれる、くゆらぐ香煙

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そして、香を焚くとゆっくり立ち上っていく香煙は、なんとも筆舌に尽くし難い悠々とした時を刻んでくれます。  それはまるで駆け足で刻む長針に逆らうかのようにも感じますが、このゆっくり時を刻むなかで、心地よく自分自身を開放することが本当の自分に戻れる時でもあると思います。

 

 

 

 

素晴らしい香り いと艶なり

香を焚き自分自身が解放感に浸れる快感ともいえる贅沢なひと時は、何百年もさかのぼり昔の人たちも同じように体感していました。 それが文献で残っております。

 

月さし出てぬれば 大御酒など参りて 昔の物語などし給ふ
 霞める月の影心にくきを  雨の名残の風すこし吹きて  花の香なつかしきに 御殿の辺りいひ知らず匂い満ちて
 人の御心地いと艶なり」   (源氏物語より)

 

これは、源氏物語のクライマックスの部分、4人の女性に特別な香を競い合わせるよう作らせて出来上がった香を光源氏と蛍兵部卿宮のもとで焚かれていたときの二人の会話が描写されています。(上述は、かなり要約してしまいましたがストーリーはとても趣きのある内容のため機会あらためご紹介させていただければと思います。)

 

ここで注目したいのが、「人の御心地いと艶なり」であります。

女性たちが思いが託された素晴らしい香りが部屋に充満するなかに身をおきながら観ずるに、今までいくつもの喜びや悲しみを抱きながら歩んできたけれども、今はこんなにも艶やかな至福の一瞬を過ごしている。 このような艶なる気持ちになれるのは、素晴らしい香りが私たちの心に艶やかな輝きをもたらしてくれているのだ、そのことを光源氏に紫式部自身の思いを重ねたことと思います。

それは、まさに「祈りの香」から「実利的で雅な香」を体現した平安時代に生きていた女性の心の声そのものだと思います。

現代にも思い伝わる「いと艶なり」


Juttoku.が香の原料からこだわりをもち厳選された上質な香原料をもとに、熟達した職人の方にその自然の香りを活かしながら素晴らしい香りを作ることにとてもこだわる
のは、まさに平安時代、紫式部も感じ得たようにこの「いと艶なり」という思いを感じてほしいからです。

人生いろいろあり悩むときも悲しむときも様々でありますが、今この瞬間が『あぁ幸せだ』と心から感じられる、その日々の積み重ねがまさに人生そのものであると思います。

 

この想いに共感し一緒に本気のモノづくりをしてくださる淡路島の職人の方々には感謝であります。そして、私たちの使命としてはこの香を通じて一人でも多くの方が、「いと艶なり」と感じえてくださるよう、この香をお届けすることと思っております。

 

 

 

長々となりましたが、本日もご覧いただき誠にありがとうございました。
すてきな週末をどうぞお過ごしくださいませ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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