Juttoku.店舗便り
Juttoku.の世界観や香りを五感で感じ取れるJuttoku.直営店の「神楽坂弁天町店」と「裏参道ガーデン店」。本コラムでは、お店でのあれこれをお届けします。
香りが新しい世界へと心運ぶ
Juttoku.では今週も様々なお客様にお香づくり体験でご来店いただきました。その中から私が今週担当させていただいたお客様2組様の香りをご紹介させていただきます。
再会を祝う香り
お一組目は、フランスでの滞在以来久々に東京で再会をされたすてきなご婦人のお二方。
フランス人のマダムは、ちょうど前日の夜に東京に到着したばかり! 時差ボケで少しだけフラフラがあったみたいですが、大好きな日本への久々の旅行ということで眠い目をこすりながらもご来店いただきました。(ありがとうございます)
そんなお二方が創られた香りは、「wake up!」というタイトルの目覚めを促す香りと、「再会」と題した香り。
フランスのマダムが作られた「wake up!」という香りは、シャキッと目が覚めるようなスッとする香りが際立つ香り。しかし、シャキッとさせるだけの香りではなく、目が覚めたあとには温かいホットミルクティーなのか、それともこの日の麗らかな太陽の日差しのように、目覚めた後も温かく包み込んでくれるようなそんなやさしさも感じる香りに仕上がっておりました。
そして、日本人のご婦人の方が創られた「再会」と題した香りは、フランスと日本の遠路をこえての久々の再会の喜びを見事に表現された香りでした。その香りは、和洋折衷の香りの世界を感じ取ることができ、それぞれの文化・バックグラウンドは違えども、根底となる部分は一緒であるということを強く感じ取ることができる文化の融合を感じ取れる香りでした。
冬の朝
印象に残っていたもう一組のお客様は、美容関係のお仕事をされているとてもきれいなお二方。
お一人の方が創られたのは「冬の朝」と題した香り。
その香りから感じみえた世界は、霜が降りるような寒い朝に、朝陽がどんどん照らして霜が降りる草原にも明るい光がさし、そして、そんな寒いなかでも小さな花がつぼみを開こうとするような、そんな冬の朝を感じられるさわやかながらも冬の吐息を感じる香りでした。
その香りを象った形の中にはお客様の手で作られた「四葉のクローバー」。そして、四葉のクローバーにはテントウムシがついてるよ!というもう一方のお声もあり、最後にテントウムシまでかわいく作られました! ちょこっと寄り添う感じがかわいいですよね。
もう一方が創られた香りは、その方をイメージされた香りでした。単調な香りだと仰っていましたが、その香りを聞いてみると、幾重のベールをかぶっているかのように奥ゆかしさを感じ、その最後に薫る香りからはその方の愛らしさが甘さの中で見事に表現されていました。
自分の心を聞きながら、香りを創る
お香づくり体験をしていただく際にいつもお客様にお伝えしているのは、あまり考えずに“心”で感じたままに表現してみるようにとお伝えしております。
これとこれを混ぜればこういう香りになる、というロジカルな部分があるようでないに等しいと思うことが多々あります。 ほんの少しの量の違いだけで、香りの放ちが違うように感じることも多々。
大人になると何か枠にはめられた中で、すべて頭だけで考えて行動するというのが身についてしまっているようにも感じます。(それだからこそ、頭が疲れたりするわけでもあり。) そうではなく、心でどう感じるか、良い、好き、悪い、嫌い、といった感情も含めて心で感じるものを、素直に表現していくと、そこで新しい自分、もしくは、本当の自分に向き合えたりすることがあります。
お香づくり体験というタイトルではありますが、いつもこのようにお客様の香りを聞かせていただくたびに、その方の秘めていた心の奥が開かれていき、輝きがでてくるのを感じさせていただく楽しい機会をいただいているような気がしております。
もう一つの楽しみ。
そして、もう一つの楽しみの一つ、特に海外からのお客様がお越しになられると、新たに知る世界がいろいろとあります。それは、お香の原料の使い方。
あくまでもお香の原料の使い方ではありますが、その使い方が様々でお話を伺うたびに世界が広がるばかりです。ぜひその辺のお話も今度ご紹介できればと思っております。
Juttoku.で行っているお香づくり体験は、年内は28日まで開催しております。 ご興味のある方はぜひ、オンラインからもご予約を承っておりますので、お気軽にお申込みください。