花鳥風月~美しい自然の移り変わり~
豊かな地球の恵みを敏感に感じ、絶妙な香りの配合を表現してきた先人たちの繊細な感性により培われてきた日本の香文化。それは、自然との共生を大切にし、様々なものを調和させ、新しいものを生み出す日本人の美意識そのもの。そんな日本人の美意識をはぐくむ「日本の美しい自然の移り変わり」を、本コラムでお届けします。
大寒に入り寒さが身にしみる今日この頃。昨日は、
とはいえども、体震わせる寒さに、日照時間も短かったり、
それは、目に見える「動」がないからなのでしょうか。雪が“しん
『あぁ、なんか寂しいな』
寒さが苦手という意識がでてしまい、
花をのみ 待つらむ人に 山里の
雪間の草の 春を見せばや (千利休)
荒涼たる「寂」しい冬、
さて、今宵は睦月の満月。香を焚きながら、心静かに”
この歌は侘び寂びの境地の真髄ともいわれますが、同時に、
「寒さなんてへっちゃらだ!」「
過ぎ去れることを追うことなかれ。
いまだ来たらざることを念(おも)うことなかれ。過去、そはすでに捨てられたり。
未来、そはいまだ到らざるなり。されば、ただ現在するところのものを、
そのところにおいてよく観察すべし。揺らぐことなく、動ずることなく、
見きわめ、ただ実践すべし。ただ今日まさにすべきことを熱心になせ。
たれか明日死のあることを知らんや。まことに、かの死の大軍と、
遭わずというは、あることなし。よくかくのごとく見きわめたるものは、
心をこめ、昼夜おこたることなく実践せよ。かくのごときを、一夜賢者といい、
また、心しずまれる者とはいうなり(増谷文雄訳『中部経典』より)
これは、古い仏典にあるお釈迦様の「一夜賢者の偈(
以前終息も見えず、不安な日々が続いてるなか「あのとき、
それでも、いつだって確かなことは、「今ここ」
その「今ここ」
だって、もう春もそこまできていますしね♪
すてきな満月の夜をお楽しみください*
(2021年1月満月の夜に配信した月便りの内容を一部変更して転載しています)
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