Juttoku.便り
Juttoku.の世界観や香りを五感で感じ取れるJuttoku.店舗。本コラムでは、お店でのあれこれをお届けします。
東京をはなれて
春も深まり、のどかで過ごしやすい日が続きますね。
春麗らかなお天気に恵まれた中、大阪へと足を運んでまいりました。
大人の遊び心が弾ける、非日常の世界
今回行わせていただいた場所は「W大阪」内のテラス空間にて。
ホテルの外観は安藤忠雄氏のデザイン監修のもと、江戸時代の大阪商人が羽織っていた日本の羽織が着想にあり、贅沢を禁じられた当時、大阪商人は、表向きは黒い羽織で控えめに装いながら、内側には派手な裏地を付けて粋な遊びを楽しんでいたそうです。その羽織のように、黒一色のシンプルな外観デザインに対して、内装は色鮮やかで派手な内装に、いっきに非日常空間へと没入させてくれる贅沢な空間。
そんな大人の遊び心が弾ける館内の中にある、テラス空間にて今回はJuttoku.のスペースをご用意いただきました。
近現代のなかに息づく
今回は某外資系企業さまからのご依頼にて、SGやマレーシアをはじめとするアジア圏の外国の方へのおもてなしの一環にてお声がけをいただきました。
そのため、日本の思い出とおもに、香りもお持ち帰りいただけることができるようにと香袋をご用意いたしました。
現代アートに包まれる空間にいると、近未来を彷彿させるような異次元へとタイムスリップする感覚がありましたが、一方で、“古”に起点をおく香があるとここが未来〜現代〜過去の“時”がまるで並行しているように感じました。
タイムスリップする感覚は香りがもつ異技なのかもしれませんが、このパラレル感覚はなんとも味わい深いものを感じました。
思い出とともに
ご自身で香りを調香していただけるのをメインでご用意し、その他にJuttoku.の調合の香7種を別に用意させていただいておりました。
ただ、実際はこちらの意図が外れ、ご用意していした7種の香のご要望を多くいただきました。
香りを大変気に入っていただいたようで、お土産でも配りたいとお声をいただきお一人で10個、20個近くお求めいただいたりと。
想定していた数の予想を大きくはるかに上回り、スタッフの数が一時は足りないほど・・てんやわんやになってしまい、“静かなひととき”をお楽しみいただく目論みがこちらのほうが些か騒々しい動きをしてしまったのがやや心苦しいところもありましたが、皆様長いフライトの後でお疲れにもかかわらず、お優しくお待ちいただいたり、またお持ち帰りようにお包みもご協力いただいたりと・・お客様のお優しさ等々に我々のほうが心和まされました。
(この写真も、イベント終盤で少し落ち着いたときに記念に撮らせていただきました)
日本に初めて来た!という方もいらっしゃれば、もう毎年来てるぐらい日本が大好き!という方など様々でしたが、今回はこの企業様にお勤めのセールス優秀な方へのご褒美旅行としてお越しになっており、この旅の良い門出になれましたら幸いです。
香を焚いたあとの多幸感
今回のイベントはJuttoku.としても初めての形式だったり、100名ちかくの大人数だったため、準備から当日本番まで緊張が続くものでしたが、お客様のお喜びのお顔も拝見し、成功裏に終わり気持ちも安らぎました。
準備までに多くの時間を要しましたが、終わるとその時間も一瞬。でも、無事に終わったことによる至福の感覚は、どこか香を焚いている感覚にも感じました。それは香を焚き終えると、灰となり目に見えるものとしては何もなくなりますが、残り香でつつまれ、香りで多幸感になる、そんな歓びでした。