皆さま、こんにちは!
いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます。
Juttoku.では、日本の香文化の背景には日本人が季節に寄り添い
ながら生活して培ってきた美意識にもあることから、
私たちも四季折々の風物を楽しみ、感じていこうと思っております。
あかりをつけましょ ぼんぼりに~♪ お花をあげましょ 桃の花~♪
さて、明日は3月3日「ひな祭り」の日ですね!
季節を感じていただこうと思い、店内では、”桃“の枝を飾っております。
“白”の壁面の中に佇む竹の”緑”の空間の中で、この桃の花の”ぴんく”は
とても鮮やかに空間を彩っています。
新たなエネルギーを取り込むという節目
3月3日のひな祭りの日は、「上巳の日」「桃の節句」とも言われますが、
元来それぞれ別々の意味でしたが、次第に習合されていったそうです。
「上巳の日」というのは、古代中国の陰暦に従ったもので、
旧暦3月の最初の巳の日をさします。
かれこれ5年ぐらい前から、私は日本の占星術ともよばれている「気学」を
学んでいるのですが、これも古代中国の陰暦がベースとなっており、
「方位盤」をもとに運勢のリズムや吉方位などをみます。
方位盤には、十二支がそれぞれ方位と季節も表します。
話は戻りますが、この「上巳の日」の「巳」とは、十二支の「ヘビ」のことです。
スタートの「子」が北・冬に位置するのに対し、巳はちょうど「東」に位置し、
春を示します。
これは、冬眠していたヘビが覚めて地上にはい出し脱皮し始めるのが春、
ということ。
自然の摂理と理にかなっていますよね。
この自然の流れと同じように、「上巳の日」は
人間も古いものを脱ぎ捨てて、新たなエネルギーを取り込むという節目の日でも
あったそうです。
桃に宿るエネルギー
「桃の節句」と言われるのにも、”桃”に深い意味があるからだそうです。
桃は、2500年ほど前に中国で栽培されたものが、弥生時代以前に日本に伝わってきたと
いわれております。
桃が大好物な私は、毎夏頬張るように桃を食べているのですが、
この桃には、桃の花の香りや実に穢れを祓う力があると考えられていたそうです。
このことは、「古事記」の中にも記されています。
«古事記の一節» ※個人的にまとめたものです※
黄泉の国へ行った伊邪那美命(イザナギノミコト)ですが、変わり果てた伊邪那岐命(イザナミノミコト)を見てわれに戻り、黄泉の国の扉を出て逃げ帰ろうとします。
しかし、自分の姿を見られてしまったイザナミノミコトはイザナギノミコトを返さないと、必死になって
長い道をひたすら追いかけてきます。
慌てふためくイザナギノミコトは、追い返そうと「ぶどう」の実や「櫛」を投げつけてもびくともせず、
一触即発というところで、道中にはえていた魔物を祓うという力がある「桃」をイザナギノミコトに向けて桃を投げつけました。
すると、桃の力を恐れたイザナミノミコトは退散し、やっとのことでイザナミノミコトは黄泉の国の入り口を塞ぐことができました。
古来には、邪気を祓う力をもつ桃のお酒を飲み、季節の節目を無事乗り越えるということもしていたそうです。
春に向けての準備 ~脱皮?!~
今年の2月は大雪にみまわれ寒い日を過ごしてきました。
月が変わり、少しずつ春めいた陽気を感じつつありますが、
まだまだ春雨があったりと、気温差がある日が続いております。
寒い日が続いたりすると、何か気持ちも塞ぎこんでしまいがちですが、
ただ一方で、こうして季節が変わりゆくとても趣きのある時期でもあります。
今年はぜひ、「上巳の日」「桃の節句」の教えにならい、
新しいエネルギーを取り入れてみてはいかがでしょうか?
「脱皮しない蛇は死ぬ」という有名な明言をニーチェは残しており、
へびは成長の中で何度も脱皮しながら大きくなっていくということを
人間にもおきかえてメッセージを伝えてくれました。
冬眠明けのヘビが脱皮するように、私たちも春に向けてこの3月は
“脱皮”を意識して過ごすと楽しそうですね!!
もう春はすぐそこですよ♪
そんなことを考えながら、明日は今までと違う視点で「雛祭り」を楽しみたいと思います!
皆さまも、良き日をお過ごしくださいませ。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました!