「大和心」を紡ぎ香が誘う平和な世界へ

お祝い2

ご挨拶 創立7年目を契機に社名変更しました

 小やみなき降る秋雨に、人恋しさを覚える今日この頃ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、私どもの会社が今年の8月31日をもって、創業7年目を迎えることができました。これも一重に皆々様のご愛好のお陰であります。

また、これを契機に、創業以来「株式会社ロータスグレーシーズ」の名称で皆様方からお馴染み頂いておりましたが、今夏に『株式会社和彌(あみ)』に変更しましたことをこの場をかりてご報告申し上げます。

 

創業当時を振り返り

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振り返ること約6年前、2009年5月が今の私にとっての大きなターニングポイントでした。以前当ブログでも書かせていただきましたが、富士五湖の一つの西湖でのお香の体験・そこでの小屋のオーナーの方の言葉が全てのきっかけでした。

 自然に囲まれた静寂な空間、そして、香が焚かれた心地よい空間の中でゆっくりしたひと時をすごしたあと、それまで抱えていた闇雲なストレスや心の疲れも消え去り清らかになれた実体験。そして、ふとオーナーが言った「お香は日本の誇るべき文化の一つ。香道は日本の三大芸道の一つでもるのよ」この一言で、『あぁこれだ!』と。

 断片的に心のなかで漠然と抱いて思いが、この瞬間にまるでバラバラだったパズルのピースが一個一個はまり心の中に一枚の絵としてみえた瞬間でした。 その時の感覚は、今でもはっきり覚えてます。そして、それまで悶々としていた日々だったのに、電光石火のごとく起業にまでいきつき、2009年8月31日に49万円という資本金をもとに登記申請し創業いたしました。

 

心の底からわき出る感謝の気持ち

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あの時から6年が既に経ち様々な試練などにもぶつかりながらも、7年目を迎えることができたと思うとただただ感慨深いです。1人で始めたのが、その後1人、2人と仲間も増え、現在は様々な面々の方々に支えられながら心強いチームメンバーと共に運営しております。また、創業当初はオンラインショプのみで運営していたのが、ありがたいことに2014年2月よりお店をもたせていただくことになり、また同時に現在は日本橋三越本店をはじめ様々なお店でもお取り扱いいただき、今年の10月からはヨーロッパでの販売もいよいよ始まることになりました。

 こうして今あるのは、お客様をはじめ、一緒に働いてくれているメンバー、関係各位の方々、そして、何よりもモノづくりの精神から生き方まで様々なことを教えてくれる職人の方々への感謝の気持ちでいっぱいです。あらためまして、この場をかりて深く御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

 しかし、こうして振り返るとメンバーが増えたりお店の形態なり始めた当初より変わった部分はありますが、この仕事/会社をつうじて社会に貢献させていただきたい想い・初志というのは今も変わりません。

(創業したきっかけについては«こちら»をもしよろしければご覧ください)

 

新社名にこめた想い

 

会社名を「和彌(あみ)」とあらためたのも、 7年目を迎えるにあたり初志を貫徹し会社としての使命をきちんと果たしてまいりたいと思い、社名を新たにすることにしましたた。

 

 

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 和彌(あみ)には2つの想いがこめられています。

 

「和」の精神が世界へ末広がりますように

日本の精神の根底にもある「」。それは、調和、温和、平和、和合という言葉にもあるように日本人の精神を表しています。 自然と人が対立したり、人と人が対立するのではなく、自然と人も調和し、人と人との調和、それが平和の世界そのものだと思っています。

この日本人が大切にしてきた「和」の精神を、“(弥の旧字)”の言葉の意味にあるように“末広がり”に世界にひろがり、平和な世界へと貢献できますように

 

香をつうじて極楽浄土のような世界へ誘えますように

 

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美しい香りと美しい音色は、天へ通じるといわれています。 雲をこえて上にひろがる天の世界は美しく清らかで光があふれており、あらゆる幸福に満ちており、そして、かぐわしい香りに満ちあふれている世界だともいわれています。 そう、その世界こそ、阿弥(あみ)陀如来様がいる極楽浄土の世界。 香をつうじてそのような幸福に包まれた世界へと誘えますように

 

 

「大和心」が秘められているお香

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お香との思いがけない出逢いからはじまり、今に至りますが、日本のお香の世界を知れば知るほど、香に秘められた力に魅了されるとともに、香をつうじて平和な世界へと繋がると信じております。それは、お香には日本人の精神である「大和心」、つまり『和』の精神がつめ込まれており、香を嗜む心にも日本人の感性が凝縮されていると思うからです。

 

「調和」した世界

私どもが開催させていただくワークショップの席でよくこのお話をさせていただくのですが、お香の香りは「調和」した世界そのものであると考えています。

お香の香りの原料となる白檀や、龍脳、桂皮、乳香などは、今も変わらず海外から輸入している貴重なものでありますが、香りそのものは、ツーンとするスパイシーなものもあれば、ウッディーな香り、はたまた、清涼感が強い香りなど、それぞれ一つ一つがとても個性の強い香りをはなっています。

まぜ合わせ方をまちがえれば、香り同士が喧嘩しますし不快な香りになってしまうほど。しかし、日本は古くよりこれらのとても特徴のある香原料をいくつもうまく和えながら調和した美しい香りの世界を創りあげており、目に見えない香りのなかにこの日本人の心を感じ取ることできます。

 

自然との共存、自然の恵みを感じえる和の世界

また、平安時代の貴族たちは自分たちで香を調合しており、その調合した香りは卓越した美しい感性からできたともいわれています。

このような日本人が培ってきた感性であり美意識は、まさに日本人が自然と共存し、自然の摂理にならい、自然を心で感じ心で表現してきた「和」の精神が根底にあるからだと思っています。

 

他にも、香のたしなみ方にも西洋の感性と違いがあったり、また、おもてなしの心で香をつかうなど、様々な面々で「和」の精神を感じ、お香を嗜むことで「和」の精神が磨かれ、感じえられると思うばかりです。

 

初心にもどり

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このような「和」の精神がこめられているお香を一人でも多くの方にとはじめたものの、創業当初は、『線香くさいのが嫌だ』『火を使うのが嫌だ』などとお香を使う前からどことなくでるマイナスのイメージや声が多く、とても奮闘したのを覚えています。そんな折、様々な方々のお知恵やアイディア等をいただきながら実現したのが、Juttoku.でも今メインでご紹介させていただいている「印香」です。

おかげ様で、これを機にお香を使うようになったというお声をいただくようになりましたが、まだまだ志半ば、いや、まだ半分にも至っておらず、会社としての使命を果たしきれていない不甲斐なさを感じております。7年目となる今期は、今一度初心にかえり、香が誘う安らぎの時間、美しい和のくらしをお届けし、一人でも多くの方に『あぁ幸せ』と日々の暮らしの中で感じてもらえるよう、社員一同社業につとめてまいりたいと思っています。

 

日本のお香の世界をお伝えできるように

また、創業の頃は、お香のことも本で読んだ知識のみであり、なかなか自分の言葉で伝えることができておりませんでした。

しかしながら、この6年間、淡路島の職人の方から教えてもらったり、また「香道」では敬愛する師匠のもとにお弟子入りさせていただき、毎週厳しくもお教えいただいております。そして、香の世界を描写している源氏物語をはじめとする古典を読み漁ったり、日本の文化・歴史なども学びなおし、時には修行もさせていただいたり・・・また、今年の5月にはご縁あって上海に行き、中国の香道を体験して、中国の香の文化なども教えてもらってきたりと・・・・・学びを重ねた6年間でもありました。

様々な学びをつうじて、少しずつではありますが日本の香についてだんだんと腹に落ちるようになったので、今まで様々な方々からお教えいただいたことも含めてお香の魅力などもきちんとお伝えしてまいりたいと思っております。

 

「和」の社会へと貢献

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 長々としたした文章となってしまいましたが、あらためまして、こうして7年目を迎えることができるのも、これもひとえにJuttoku.を愛用いただいているお客様をはじめ、支えてくださる社員、関係各位、そして、職人の方々のお陰と深く感謝しております。

また、年内にあらためてご案内申し上げますが、お客様皆さまからいただくお代の一部を日本の森林保護のために寄付し、豊かな日本の自然を保護していく活動も始めてまいります。

創立7周年、これを機に社員一同が今一度創業の精神に立ち返り、「和」の精神がつまったお香をつうじて平和な世の中へ、世界平和へと貢献し、これからの明るい未来につないでいけるよう引き続き一層の努力をしてまいります。

引き続き、皆さまの厚いご支援とご指導を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

 

2015年9月8日
株式会社和彌
代表取締役 井口

[追記]

冒頭に載せたお花の写真は、創業7年目を迎えた8月31日に、起業する際に相談して背中を押してくれた大切な友人からのお祝いのお花です。ありがたいごとに、毎年8月31日という私にとって特別な日に、届けてくれます。(おまけに・・・・その友人は仕事の都合でアメリカに転勤しているにもかかわらず・・・) お花を受けとると、嬉しさと感謝の気持ちで自然と涙がこぼれ落ちます。

あの時もらったアドバイスなどは今でも生きており、ふと迷いがでるとその時のアドバイスを思い返しています。陰ながらこうしていつも応援してくれる友人にも心から感謝です。

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